冷酷皇帝と偽りの花嫁~政略からはじまる恋の行方~

   「今日はこちらのフェイタムというハーブから作られる
    香料を試されてはいかがでしょう。」

   「やさしい香りがするわね。」

   「はい。」



 女性に腕をマッサージされながら、リューリはジェイド.マンに聞いた。



   「はやく、月の雫という香草からつくったものを試してみたいわ。」

   「あれは大変数が少ないものでして。」

   「だからこそよ。荷が着くのは何時になるのでしょう。
    教えていただきたいわ。
    指折りかぞえて待つという楽しみができるもの。」

   「それは、わたしの一存では決めれませんので、、、。」

   「じゃあ、どうすれば私はそれを知る事ができるのかしら。」

   「いや、しかし、、、。」



 ジェイド.マンが苦笑いをし、言葉を濁した。

 ジェイド.マンとつながっているクルセルトの領主の誰かの許可が
 いるのだ。

 一存では決められないというのは、本当だろう。



   「なんとか、今年のうちに手に入れたいの。」

   「ええ、それはなんとかなりますとも。
    冬渡りの儀までには、必ず。」

   「楽しみですわ。」



  (ということは、あと二週間のうちのいつか)

 ジェイド.マンにむかって緩やかに微笑みながらリューリは思った。
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