キャラメルに恋して
とはいえ、今ある問題……少しずつ解決していかなきゃ。
お父さんの事も…その他の事も……。
そう思っていた矢先、リビングの空気はまた凍り付いてしまうんだ。
「お母さん……」
ポツリと呟く声がして、勢いよく振り向くとそこには真菜ちゃんにさせられて立っているアスちゃんがいた。
アスちゃんの口は、への字に曲がっていて目も涙ぐんでいる。
「アス…、今は雛ちゃんもいるから」
大人な話に私を巻き込みたくないのか、アスちゃんの耳元でそう囁いた真菜ちゃん。
だけどその言葉に、ちょっとムッとしてしまった。
私は、確かにアスちゃんや真菜ちゃんからみれば子供なのかもしれないけど、この家の一員。
なんだってわかる年頃にもなっている。
だからこそ、お父さんの事を皆で話し合いたいんだ。