能あるイケメンは羽目を外す
火傷の痛みよりもメルさんの方が気になった。

帰りの船の中でも一切喋らず、陽斗が何か言ってもただ静かに頷くだけだった。

昨日の夕食の時も、今日の朝食時もホテルのレストランでメルさんの姿は見かけなかったし……。

ちゃんと食べてるのか心配になる。

私の火傷……メルさん自身ショックだったんじゃないだろうか。

だとしたら、思い詰めてなければいいのだけど……。

「それはそうなんだけど……。後でメルさんの様子、見に行かない?ちゃんと食事とってるのかな?」

「楓はほんとお人好しだね。自分の火傷の心配よりメルの心配するなんて」

陽斗がクスッと笑いながら私の頭を撫でる。

「大丈夫。お腹がすけば食べるよ。赤ちゃんじゃないんだから」

「でも、やっぱり心配だよ。陽斗……メルさんの様子見てきてくれない?私がいると気を遣うかもしれないし」
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