能あるイケメンは羽目を外す
「この仕事人間。お前が誰かを溺愛する姿を見てみたいよ。今日は帰ろう。片桐のせいでもう今夜は仕事にならないし、楓を早く連れて帰りたい」

楓も今日は会社にいるのが辛いだろう。

早く家に帰りたいに決まってる。

「わかりました。片付けは私がやりますから、成沢さんを連れて車で待っててもらえますか?」

それから杉原の運転で楓を連れて家に帰ると、風呂の準備をして彼女を先に風呂に入らせた。

楓は車内でも家に帰ってもほとんど喋らなくて、まだショックから立ち直ってはいなかった。

片桐はどれだけ楓に酷いことをしたのだろう。

どれだけ彼女を苦しめれば気が済むのか。

彼女の頬の腫れはだいぶ引いたけど、心の傷を癒す方が時間がかかるかもしれない。

いつもなら三十分程で風呂から上がる楓だが、一時間経つのに今日はまだ上がって来ない。
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