能あるイケメンは羽目を外す
「何を昼間からいちゃついてるんですか!」

腕組みしながら杉原は怖い顔をして俺を見据える。

「お世話してるんだよ。勝手に妬かないでよ」

杉原の登場に慌てることなく、俺は悠然とした態度でこいつに目を向ける。

「お世話にしてはずいぶん楽しんでるようですね」

杉原の冷ややかな視線に楓がビクビクしている。

「杉原、そんな怖い顔しないの。これから楓はお前の下につくんだから、ビビらせてどうすんの?」

「好きでこんな顔してるんじゃありません。あなたが仕事サボるからですよ」

「……杉原さん……すみません。私が気分が悪くなったせいで……専務にまでご迷惑を……」

楓が申し訳なさそうに謝ると、杉原は頭を振りギロッと俺を睨む。

「成沢さんのせいではありません。このグータラ男が仕事しないのがいけないんです」

「そうそう。だから、楓は気にしない」

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