キミはすぐそば。
教室では、スポーツ大会の為にバレーボールかソフトボールかどちらにするか決めていた。
アイナはソフトボールを選択し、練習していた。
練習はそれぞれの球技で練習場所が分かれていたが、どうやらソフトボールの方には中川君も高橋君もいないようだ。

(二人共いないんだ…。高橋君はともかく中川君入ると思ったんだけどな…。)

当日。大会まで少し時間があったアイナはバレーボールの大会が行われている体育館の方に向かった。
するとアイナのクラスの男子が丁度試合を行っていた。

(あれってもしかして…、中川君!?)

中川君はたった今サーブを打とうとしていたのだ。

「がんばれー!」

思わず出てしまった応援の声と同時に、大きな音を立ててボールは天へ舞い上がった。
すると隣で観戦していた女子が、

「流石男子は何やっても上手いよね〜。」
「確かにね。中川があんなに上手いとは思ってなかったし。」

と話していたのだ。

(確かに普段1人で席に座ってる姿からすれば意外だけど…。)
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