Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
「…あの、先生。」
「うん?」
「俺が東京に行くまでに、また会ってもらえますか?」
「うん、東京にはいつ行くの?」
「今月最後の週末です。」
「…そう、春休みだけど私、来年度の時間割作成の仕事が入ってて、最後の週はずっと学校に缶詰めなのよね…。」
このまま会えないかも…という落胆に襲われて、遼太郎は唇を噛んだ。
「だけど、何とか休みを取るから。また、連絡する。」
みのりがそう言ってくれて、遼太郎はホッと胸をなでおろす。
「ありがとうございます。連絡待ってます。」
「うん。…それじゃ、今日はお疲れ様。ゆっくり休んでね。」
「はい。おやすみなさい。」
本当はまだ、電話を切りたくなかったが、遼太郎はみのりの口調を受けて、ついそう言ってしまった。
通話の終わったスマートフォンをベッドへ投げて、自分もその横に仰向けに倒れる。
今すぐに車を飛ばしてみのりのアパートへ駆けつけて、ドアを開けてくれたみのりをこの両手に抱きしめたい。
柔らかい髪や頬を撫で、深く口づけを交わしたい。そして――。
ずっと傍にいることが叶わないなら、一緒にいられるそのひと時に、みのりと一つになりたい。
みのりに自分の印をつけて、強い絆で結ばれていたい…。