Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜



 大きなボードには、一番左側の一列に教員の名前の書かれた駒がはめられており、そこから右へと辿ると、どの教員が月曜日の1限から金曜日の6限までどのクラスの授業に行くのかが把握できるようになっている。

 時間割作成のための便利なパソコンソフトがありそうなものだが、芳野高校は未だにこんなアナログな方法を取っていた。

 まず、ボードの中の異動していなくなる教員の駒を抜き取り、油性ペンで書かれている名前をベンジンで消し、新しく着任する教員の名前を書き込んでいく。
 そして、すべての科目の駒が抜き取られて、新たな時間割を組んでいくわけだが…。

 3年生の私立系の選択授業は5科目から選択するようになっていて、2クラスで5解体、つまり5人の教員が同時に動かなければならない。同じように、地歴科や理科でも2クラス3解体という場合もある。一人の教員の仕事の配分なども考えながら時間割を組む作業は、パズルを解くようにとても難解で骨が折れる。

 作成途中で、決まっていなかった非常勤講師が決まり、その講師が勤務できる曜日が限定されてたりすると、調整のために再び組みなおす。
 こちらの不具合を直すと、別のところに不具合が生じる…そんな繰り返しで、かなり神経をすり減らして作業に当たらなければならなかった。


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