Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜



 ドアを大きく開いて、遼太郎を迎え入れながら、


「ホントに自転車で来た?それともワープ?」


と、冗談を言っていたが、遼太郎はそれに反応するよりもみのりの胸元に視線がくぎ付けになった。

 その視線に気が付いて、みのりも自分を確かめる。首周りのシャーリングを調節する紐を結んでおらず、胸元と片方の肩が開放状態になっている。


「……!!」


 途端にみのりの顔が赤くなる。
 遼太郎も自分の赤面を逸らして、みのりが急いで紐を結んでいるのを見ないようにした。


 奥の部屋に通されると、そこには脱ぎ散らかされた洋服があった。


「わわっ!見ないで!」


 みのりは焦って洋服をかき集めて、洗濯機のある脱衣所へと持っていく。
 しかし、カーペットの上には薄いベージュのストッキングが残されていた。遼太郎がドギマギしながらそれを指摘するべきか迷っていると、みのりが戻ってきて、急いでそれを拾い上げた。


「……遼ちゃん。早く来すぎよ。」


 みのりが言い訳するように上目づかいでそう言うと、


「すいません…。時間がもったいなくって…。」


と、遼太郎も肩をすくめた。


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