Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜



「今日は私がしっかり教えてあげるから。覚えておいて、一人でもやってみてね。」


 こんなみのりの口調に、遼太郎は個別指導してもらっている時のことを思い出した。生徒が出来るようになるために、いろんな提案をしてくれて、当事者以上に頑張ってくれるみのりのことも、遼太郎は大好きだった。


「俺、ほとんど料理なんてしたことないけど…。」


 自信がないことを表して遼太郎がつぶやくと、みのりが冷蔵庫の中から材料を取り出しながら振り返る。


「大丈夫よ!遼ちゃんはあれだけラグビーができるんだから。きっと料理もできるはずよ!」

「は?!ラグビー?…って、それは関係ないんじゃないですか?」


 相変わらず突拍子もないみのりの発想に、遼太郎は笑いが込み上げてきた。


「関係ないかもしれないけど、高校からラグビーを始めてあれだけ上手になったんだから、料理だっておんなじよ。大学入って、学食のランチとコンビニ弁当でずっと暮らすつもり?それが嫌だったら、自分で作るしかない……」


と言ったところで、みのりが言葉を潰えさせた。
 遼太郎がその様子の変化に気づいて、無言でみのりを覗き込む。


「まあ…、彼女に作ってもらうってこともあるかもしれないけど…。」


 そう言うみのりの視線が宙を漂う。


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