Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
「いいけど、3年前のよ。知ってる人がいるの?」
みのりが本棚を振り返って、そう声をかける。
「います。3年前の先生が見たいんです。」
遼太郎の意図を理解して、みのりはゴクリと口に含んだ紅茶を飲み下した。
「…いや、あんまり今と違わないと思うけど…。というより、その時の写真あんまり写りがよくなくって…。」
歯に何か挟まっているかのように、みのりは恥ずかしそうにごにょごにょ言いながら、視線を紅茶に移し、再び紅茶に口を付ける。
遼太郎が職員写真の中見つけた作り笑いをするみのりは、知らない人のように思えた。確かに今より3歳は若いのだろうが、遼太郎には、今目の前にいるみのりの方が数倍綺麗に感じられた。
それは、みのりの生き方のせいだろうか。
それとも、自分に愛されて自分を想ってくれているからだろうか…。
遼太郎は、もっとみのりのことが知りたくなった。
自分と出逢う前は、どんなふうに生きてきたのだろうかと。どんなふうに生きて、今のみのりがここに存在しているのかを。みのりのことのどんな些細なことでも、逃さずに全部知っておきたいと思った。