Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
遼太郎のその思考を遮るように、視界に二俣が入ってきた。
「…遼ちゃん、今、みのりちゃんのこと考えてただろ?顔に書いてあるぜ。」
「…え?」
図星なだけに、どぎまぎとした表情で遼太郎は答えに窮した。
「みのりちゃんと車に乗って、どこかデートに行くことでも妄想してたんだろ?」
「…も、妄想じゃねーよ。」
眉間に皺を寄せて、遼太郎は二俣を険しい目で見遣った。二俣は悪びれずに、
「俺は、沙希と一緒にどこに行こっかなぁ~。」
と、さも楽しそうにニッコリと笑う。
それを聞いて遼太郎は、この前みのりからされた提案を思い出した。この次にどこかに行くときは、遼太郎が行きたいところへ行くというものだ。
自分がどこに行くかを決めないと、行動が起こせない。
でも、こういう場合、普通どんなところに行くんだろう…?
経験もなければ、そんなことを考えたこともない遼太郎にとって、それは皆目見当もつかないことだった。
「ふっくんは、車で沙希ちゃんとどこへ行く?」
それとなく、そういう経験のある二俣に訊いてみる。
「うーん、そうだなぁ…。彼女とちょっと遠出って感じで出かけるなら、普通遊園地とか映画とかじゃないか?」
二俣は大きな目をギョロリとさせ、先ほどとは打ってかわって、真面目に答えてくれた。