Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜



「ホントです。でも、昔の先生より今の先生の方がずっと可愛いです。」


 それは遼太郎の本心だった。
 高校生の時のみのりを見て、確かに可愛いとは思ったが、それはクラスメイトを捉えるのと変わらない。


 この時から12年の時の間に色んな悲喜を経験し、それらを昇華し醸している今のみのりからは、透き通るような美しさと可憐さが感じられる。
 恋をして愛しいと思えるのは、今目の前にいるみのりではなければ叶わなかった。


 遼太郎の優しい表情と言動に、一気にみのりの心臓が跳ね上がった。
 みるみる間に赤面し、何か言おうとしているが、口をパクパクさせて何も言葉にならない。


 そんなみのりをどうしようもなく愛しく感じて、抱きしめてしまいたい衝動が遼太郎の中に起こってくる。

 部屋の中は二人きりで、誰も何も遼太郎の行動を阻む存在などない。
 だからこそ、一度行動に出てしまうと、自分の中に渦巻く欲望の端緒が切られて、行動がエスカレートするのを止められなくなるだろう。

 折しも、今はソファに腰かけている。抱きしめてキスをして、その先の欲望が止められなくなっても、このままここでみのりを組み敷いてしまえばいい…。



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