Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
自分から進んで不特定多数の男と関係を持つ、道子の不可解な思考を、根本的なところから理解したいと思っているのかもしれない。
そして、優しい遼太郎は、自分を傷つけるような行為を繰り返す道子を、救ってあげたいと思っているのだろう…。
彩恵のおかげで、佐山は遼太郎のことをそんなふうに思うことはできたが…、今一つ釈然としないものが残る。
「遼太郎……、お前ってやつは……。」
佐山にとって、〝自己犠牲〟ともいえる遼太郎の行動は、本当に感服に値した。
――やっぱり何人かと付き合ってみなくちゃ、女の人のことも理解できないし…――。
あの切ない別れをした春の日、みのりがこんなふうに言っていたことを、ふいに遼太郎は思い出した。
もちろん、女性のことを理解するために、一人一人と付き合うわけにはいかない。付き合ってみなければ、その人のことを理解ができないわけでもない。
みのりが言いたかったのは、男とは違う〝女性の本質〟を知るためには、何人かと「付き合ってみる」経験が不可欠なのだということだ。
それは、一人や二人ではない、もっと多くの男と付き合ってきたみのりが、身を以て経験して言えたことなのだろう。