Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜



「はあ?!ガチャピンって、あの青虫みたいな?」

「青虫じゃなくて、恐竜じゃないの?」

「あ、あれ、恐竜かあ!…って、そうじゃなくて。ガチャピン?」

「そう、黒革張りのソファに間接照明の部屋には似つかわしくない、ガチャピンのぬいぐるみがあったの。」

「うーん…、生徒からもらったのかな?」

「それは聞かなかったけど、そのぬいぐるみをずっと膝に抱えてね?何かあったらそれで撃退しようと…。」

「それで、何かあったの?」


 何を期待しているのか、由起子は面白そうに目を輝かせているが、みのりはウンザリしたようなため息をついた。


「…別に、何もない。」

「でも、部屋にまで連れ込んで…、伊納先生は完全にその気だったと思うけど。」

「私が隙を見せるどころか、ギンギンになって警戒してたから、襲う気も失せたんじゃない?11時過ぎになって、私が帰りたいって言ったら、すんなり帰してくれたし。」


 その時の自分の姿を客観的に思い浮かべて、みのりは自虐的な笑みを浮かべる。そんなみのりの表情を見て、由起子もニヤリと笑った。


「そりゃあ、仲松さんはその辺の生徒とは違って、そう簡単には落とせないってね。ま、これに伊納先生も懲りたでしょうよ?」

「だといいけど…。」


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