Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜



「……新宿2丁目って、ゲイとか同性愛者が集まる街だよ。」


 樫原の説明を聞いて、遼太郎の顔色が変わり、鋭い視線を男たちに投げかける。図書館に入りかけていた体を翻して男たちの方へと向かうと、威圧するように立ちはだかった。


「自分が何を言ってるのか、解ってるのか?二十歳を過ぎた大人だったら、自分の言動をもう少し自覚しろよ。」


 初めて面と向かう遼太郎に、いきなり攻撃的なことを言われて、樫原に言葉を放った男も遼太郎を睨みつける。


「…猛雄と一緒にいるところを見ると、お前もゲイの仲間かよ?」


 反省するどころか、そんなことを言い出した相手に、遼太郎は珍しく逆上した。


「俺がゲイだったら、どうだって言うんだ?誰がどんな相手を好きになるのかなんて、他人にとやかく言われることじゃない 。ゲイの何が悪いのか言ってみろよ。」


 鬼気迫るほどの形相だったが、遼太郎の声は深く静かで、却ってそれが相手を怖気づかせた。決まり悪そうに唇を歪ませるだけで、しばらく何も言葉が出て来ない。


「ゲイの何が悪いのか、答えてみろって、言ってんだろ!!」


 追い討ちをかけるように語気を強めて、遼太郎が同じ言葉を繰り返すと、横にいた他の男の方が口を開いた。


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