Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
遼太郎が陽菜に引っ張られていく様は、見ようによっては、腕を組んで仲良く歩いているようにさえ見える。
「いいと思うけどなぁ…陽菜ちゃん。彩恵ちゃんの時と違って、絶対うまくいくと思うけどな。」
独り言のように言った佐山の言葉に、それまで黙って会話を聞くだけだった樫原が反応する。
「そうかな?晋ちゃんが言うほど、あの子、いい女かな?」
そう言う樫原へ、佐山は意外そうに視線を移した。
「…『いい女』っていうのは、ちょっと違うかもしれないけど、いい子だよな。なんたってあの可愛さ、本当にナチュラルで嫌味がないし。」
そう言って陽菜を高評価する佐山に、樫原は険しい目を向けた。
「可愛く見せてるのも、…狩野くんのことも、あの子は計算してるよ。」
樫原を見る佐山の顔つきは、ますます怪訝そうになる。
「……お前、なんか言葉にトゲがないか?」
「トゲがあろうがなかろうが、ホントのことだよ。今だって、あの子、僕や晋ちゃんは誘わずに、狩野くんだけ連れて行ったでしょ?」
「…確かに。でもそれが計算か?」
「あの子、晋ちゃんが言うように頭がいいから、しっかり頭の中で計画を練ってるんだよ。それで、知らないうちに狩野くんを操って、自分のこと好きにさせようとしてるよ。」