Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜



「年末には帰省します。帰ったら真っ先に、先生に会いに行っていいですか?」

「……でも、三ヶ月も先よ?おかしいよね。今まで二年半も会えなくて、今朝まではもう一生会わないでおこうって思ってたくらいなのに、たったの三ヶ月がこんなに遠いなんて……。」


 二年半も会えなかったにも関わらず、お互いにその間ずっと想い続けていた。こんなにも深く想い合っているにも関わらず、再会して一緒にいられた時間があまりにも短すぎた。


「先生は毎日忙しくしてるから、三ヶ月なんてあっという間ですよ。」


 遼太郎は自分自身にも言い聞かせるように、胸に顔をうずめるみのりにそう言った。すると、背中に回されたみのりの腕の力が緩む。


「うん……。そうだね。」


 遼太郎の優しい言葉の響きを受けて、みのりはようやく顔を上げた。
 泣いて赤らんだみのりの顔を見下ろして、遼太郎は思わずキスをしたくなったが、場所柄を考えて思いとどまった。慈しむようにみのりの頬をなでて、そこに残る涙の粒を拭い取る。そうしてやっと、みのりはいつものように可憐な笑顔を見せてくれた。


「重いのに、ありがとう。」


 遼太郎に持ってもらっていた旅行カバンを受け取って、みのりは歩き始める。遼太郎もみのりに寄り添って、改札口へ一緒に向かう。


< 636 / 775 >

この作品をシェア

pagetop