告白します。
 「「………………………。」」


何故か若者言葉に明るい年配夫婦と、すでに今から老後の事を憂えているOLさん達と、同じ職場であるという以外特に接点がなく、黙々と食べ続けるだけの上司と部下と。


ン。

未だ冷める事なく、熱を持っているラタトゥイユに息を吹きかけながら食べていると、眼鏡が曇った。

こういう時なんか恥ずかしい。
それとなく眼鏡を外し、しばらく空気に晒す。


「…高野さんって、ダテだよね。眼鏡。」


やった!勝った!

沈黙が支配する空間から先に逃れたのは、私ではなく、ましてや遠藤周作やスティーブンセガールでもなく、主任だった。
主任はMなのかもしれない。


「高野さん?」

「…ははいっ!」


だから聖徳太子じゃないってば。
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