溺愛ドクターは恋情を止められない
「どうしたんですか?」
「今日、時間ある?」
「えっ? えぇ、まぁ」
特になんの用もなかった私は、不思議に思いながらも返事をした。
「じゃ、決まり」
「なにが、ですか?」
彼がなにを言っているのかよくわからず首を傾げると、クスッと笑って再び隣を歩き出した。
「駐車場の入口で待ってるから」
「えっ?」
「それじゃ、後で」
小谷先生は小さく手を挙げると、足早に去って行ってしまう。
「小谷先生?」
慌てて名前を呼んだけれど、振り向いてもくれなかった。
駐車場?
首をひねりながらも、更衣室へと向かった。
今日は少し遅かったせいか、もう那美は帰った後。
着替えをすませると、一応小谷先生に言われた通り、駐車場に向かうことにした。
きっと、職員駐車場のことだと思うんだけど……。