溺愛ドクターは恋情を止められない

この土日も何度も姿を見かけた。
ドクターの過酷な勤務状況を、改めて目の当たりにした。


退院の前の晩。
また高原先生は様子を見に来てくれた。


「明日、退院だけど、しばらくは安静にして。救急の勤務は、来週からにしてもらってある」

「すみません、そんなことまで……」


本来は私がやるべきことなのに。


「復帰したら、カルテ手伝ってくれる?」

「えっ?」

「医事課から、間違ってるって、すごい数が返されて……」


普段は私達がチェックをして修正してから医事課に回すけれど、手が足りていないのかもしれない。


「すみません」

「いや、松浦の存在がどれだけ大事か、皆思い知ったよ」


きっとそれはお世辞だろう。
それでも、うれしかった。
< 290 / 414 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop