溺愛ドクターは恋情を止められない
「ママ、違うよ。都は松浦さんじゃなくて、高原さんになるんだもん」
「えっと、それは……」
それをお母さんに話すのはまだ早いと思ったけれど、「そうなんです」と奏多さんが口を開いた。
「まぁ、それはおめでとうございます!」
「ありがとうございます。私が日本に帰ってきてからになりますが……」
彼との結婚の約束が、初めて他の人に知れた瞬間。
本当に彼と一緒になれるのだと、実感がわいてくる。
「都」
ふたりで奏多さんの家に戻り、弁当箱を片付けていると、彼に呼ばれてソファに向かう。
「今日はありがとう。清春、大喜びだったな」
「いえ。私もすごく楽しかったです」
奏多さんと清春君との家族ごっこ。
走り回って疲れたけれど、思わぬプロポーズまでされて、楽しくなかったわけがない。