空色canvas




「笹木だっけ?」


「………」



左手に火の点いたタバコが目に入る。

ふーっと口から吐き出される煙が嫌に白く見えた。



「はっきり言うわ…。もうサヤに会わないでくれ」


「………」



いきなり何なんだよこいつは…。


しかも“サヤ”って…
この前は“サヤちゃん”って呼んでなかったか?




「聞こえなかった?サヤにもう近付くなって言ってんの」


「…は?なんで……」



冷たい目とタバコの臭いが鼻につく。

睨み返した。



「なんで?じゃあもっとはっきり言ってやる。邪魔なんだよ!」



「………!」



その目は俺が今まで見た中で一番冷たい眼差しだった。





< 109 / 258 >

この作品をシェア

pagetop