空色canvas



昨日土にしみ込んでいた雨はすっかり乾ききっていて、俺の足を簡単に前へと進めさせてくれる。

中庭の真ん中にイーゼルが見えた。


……居た。

真っ青の空の下で絵を描く彼女だ。



ジャリ…


「…サ……」


「ハル!」



声をかけようとした瞬間、彼女は俺に太陽のような笑顔を向けた。



「やっと会えたね!」



「えっ…」



「サヤ、雨が止むのずっと待ってたの。お家でてるてる坊主たくさん作ってたんだけど、サヤが下手だからかなぁ…中々止まなかったの…」



目尻を下げ悲しい表情に変わる。



< 64 / 258 >

この作品をシェア

pagetop