空色canvas




「……さよなら…」




「………」



淡い期待は一瞬にしてガラガラと音を立てて崩れ落ちた。

ズキン…と胸に痛みが走る。

"サヨナラ”というたった4文字がこんなにも痛いものだとは知らなかった。


深く目を瞑り、ギュッと唇を噛み締めてからゆっくりと口を開いた。




「おぉ…じゃあな……」



そして振り向くことなくそのまま真っ直ぐ足を進めたんだ。

菜央の視線を背中に感じながら…

ズキズキと胸を痛める。



これでいい…。

これでいいんだ…。



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