こんな私、私じゃない。でも私・・・
「それに社長や専務にはお世話になっているから私が役に立てるならって思いもあるしね」

そっか、早川さんのお姉さんが専務の奥様だから社長とも親戚ってことか。

「そうなんですね。実は元々経理の仕事がしたかったって言うのはあるので、頑張ります」

「じゃ結果的に良かったってことになるのかな。わからないことは何でも聞いてください」

「ありがとうございます」

私と緒方さんは話を終え、早川さんとすぐるはソファに座って二人で話していた。

「あの時、お前が俺に「どう思う?」って聞いてきたのはどうかと思うよ」

何の話をしているのかと思ってソファに近付いた。

「そうかぁ~」

すぐるの言葉に少し笑みを浮かべながら続けた早川さん。

「でも誰かが神村さんの今後について話してるのとか嫌でしょう?」 

私の話?

「そうだけど、俺はただ出席してる立場だったから」

「私もその話し聞いた時に孝徳に「ナイスパス」って思ったわよ」

と、後ろから緒方さんが入ってきた。

「どういうことかと言うとね・・・」

話のわからない私に説明してくれた。

人事の課長と主任が私が経理に異動するのを頑なに断ったらしい。「総務の中森さんや三田さんってことも出来る」と。でもその二人は簿記を3級しか持っておらず工業簿記を仕事にすることはすぐには難しい。と、結論に達したらしい。


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