こんな私、私じゃない。でも私・・・
俺から話しておくってどうするつもりだろう、近藤主任に話すのかな?

<お願いします。無理せず頑張ります。終わったらまたメールしますね。美沙>

どう話すの?と聞きたいけど聞かないでおいた。

<了解>

短い返信が届いてポケットにスマホを入れた。

すぐるはいつもすぐに返信をくれる。仕事中なのに大丈夫なのかと思ったりするけど単純に嬉しい。

私は嬉しさを隠しきれずにフロアに戻ると木田主任が近藤主任の隣で何かを話しているところで、何だろうと思いながら顔を少し引き締めて歩いていると近くに来た私に二人が顔を上げた。

「あっ神村さん、田中さんに説明してほしいみたいだから少し人事のお手伝いしてきて」

と、近藤主任に言われた。「お手伝い」と言ったあたり私はもうすでに経理課なんだ。

人事への引き継ぎは「木田主任に任せておけば大丈夫だから」と、課長に言われていた。

「えっ田中さんにですか?でも木田主任が・・・」

と、木田主任に顔を向けると切羽詰まってような顔つきではなく、いつもと変わらず優しく微笑まれた。

えっ!?

「ああ、神村さんがやってた作業でちょっとね」

と、言われ人事の方に向かおうとする木田主任に着いていくために、隣の近藤主任に「少しいってきます」と声を掛け人事へ向かった。

向かうと言ってもすぐそこなんだけど。

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