こんな私、私じゃない。でも私・・・
10時閉店の間際にワインを2本買ってすぐるのマンションへと向かう。

私は買おうと思ってかごに 赤3本、白1本の計4本のワインを入れていた。

「4本も買うつもり?」

と、日本酒の棚を見て来て何も持たずに戻ってきたすぐるにこの後、最もなことを言われた。

「持って帰るの大変だから2本な」

不服そうな私の顔を見て「後は休みに車で買いにくればいいから」と言われ4本を2本に厳選して赤と白の1本ずつにした。

二人で並んで歩いているけど、すぐるの歩くスピードが少し早いような気がしてすぐるもきっとワインが早く飲みたいのかと私もすぐるの少し早いスピードに着いていく。

「すぐるはどっちが飲みたい?」

赤は「Sieg Mond」で飲んだけどもう1本飲みたいな。

「どちらでも」

言ってくれたら決めるの譲ろうと思ったのにな。

「じゃ赤がいい」

そう言った私に顔を向けるとフッと笑った。

笑うとこ?

「なに?」

「いや、相当飲みたいんだなぁ~と思って」

だって飲み足らなかったから・・・

「すぐるも飲み足らないでしょう?」

「まっそうだな」

すぐるもやっぱりそう思ってたんだ。

思ったより早くマンションに着いたような気がする。

おつまみはチーズがまだあるし後はどうしようかな・・・

もう私の頭は飲むワインとおつみまでいっぱい過ぎてすぐるが何を考えていたのかはわからなかった。

その夜、私はワインを飲めなかった。
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