こんな私、私じゃない。でも私・・・
「ワイ・・・」

腰をグッと引き寄せて私を部屋に入れると、ワインと言う前に唇を塞がれた。

あっ・・・・・・

突然のキスに私は目を閉じることが出来なかった。

でもすぐるはキスが上手い。

私はいつの間にか目を閉じていた。

すぐ・・・る・・・

初めてのキスを思い出した。

立っていられないくらいのキス。

もう自分の力で立っていないような気がする。すぐるに支えられていた。

どのくらい経ったのか唇が離れた。

「ワイン」

私はもうどうでもよくなっているのにそれを悟られたくなくてわざと言ってみた。

「まだ言うか」

そう言うと首筋に唇が這っていく。

キスだけで立っていられなくなっている私は声が漏れそうになり誤魔化す為にすぐるの首で手をまわした。

「美沙、ワイン飲む?」

すぐるが耳元で囁いた。顔は見えないけどきっとニヤリと笑っているに違いない。

「イジワル」

私はすぐるの頬にキスをした。

ぎゅっと抱きしめられて首にまわした手を解かれて両手を繋いだ私たちはベッドへと進んだ。

ベッドに腰を下ろし、すぐるは髪に触れながらキスをくれた。

すぐるとのキスが好き。

「美沙・・・」

二人の長い夜が始まった。
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