こんな私、私じゃない。でも私・・・
私の名前を言った後、また何か考えてる様子。

「私が?」

「住むの嫌がると思って・・・現に躊躇ってるだろう?」

「それはお姉さんが住むなら住まない方がいいと思って・・・」

「それだけ?」

それだけ・・・

それだけじゃない。

でも何も言えなかった。

「残り食べ終わったら出ようか?家でゆっくり話しするから・・・」

まだお皿には料理が残っている。

葵さんは「これ食べたい」と注文した料理には手をつけなかった。

「うん。じゃ食べよう」

それぞれの取り皿にお料理を取り、飲み物を注文してゆっくり料理を味わった。

気になるしすぐにでも色んなことを聞きたい。

でも一緒に帰る同じ家でゆっくり話が出来るのは嬉しい。

葵さんではなくすぐるが買うマンション・・・私はどうするだろう?

「美沙・・・躊躇うなら無理強いはしないから・・・」

私の心を読んでいるかのよう・・・

「すぐるは向かいのマンションに住まないの?」

自分で買うマンションに住まないなんてありえない。

「美沙が住まないならとりあえずは今のところがいい。いや、ごめん。無理強いはしない。俺は美沙と一緒がいいんだ」

私を責めているわけではないのはわかる。

「ねぇ、すぐるはどうしてマンションを買おうと思ったの?」

先ずはこれを聞かないと。
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