こんな私、私じゃない。でも私・・・
毎週のような二人の関係は長く続かなかった。

「来週から忙しくなるからご飯行けなくなる」と、土曜日に目が覚めた時に抱きしめられながらそう言われた。「会社のプロジェクトチームに入ることになった。と、言うか実質、早川と仕切らないといけなくなった」と、言われた。

そうなると、約束がないまま・・・

私は淡々と日々を過ごしていた。

毎週末の食事と二人の夜、そんなことが今までなかったようなそんな日々。

心のどこかでいつかこんな日が来ることを感じていたのかもしれない。

付き合っていると、言っていいのかわからない関係。今はもう何もない。

切ないとか寂しいとかそんな思いなのだろうか？それとももっと違ったものだろうか？

もうしょーがないなんて思っていたのに、自分が思っている以上に堪えていたらしい。


そんな時に仕事でのちょっとしたミスがあることを指摘された。

書類の書き間違えだった。

「珍しい、こんな初歩的なミス初めてだね。気をつけてね」

と、上司である木田主任に指摘された。

「はい、申し訳ありません」

デスクに呼ばれて隣で深々と頭を下げた。

やっちゃった。今までしたことのないミス。

見直しもしたはずなのに見落としていた。

ダメだ。

自分が不安定だと気付いてしまった。

こんなことで仕事でミスするなんて・・・


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