こんな私、私じゃない。でも私・・・
次に目が覚めたのはお昼近くになってから。

ベッドには新城さんはいなかった。

どうしよう・・・

私はどうしたらいいの・・・

私は起き上がり、下着と服を身につけ部屋を出て、顔を洗いに洗面台の前にいる。

またぎゅっと締め付けられる気持ち・・・

新城さん・・・

私はどうしたらいいの?

新城さんがいるであろうリビングに向かう。

ドアを開けるとソファに座っていた新城さんがこっちを向いた。

「起きたの?」

私はリビングの中に入らなかった。

「帰ります」

そう言ってドアを閉めた。

廊下を歩き、玄関へと向かう。

「なんで?」

リビングのドアが開き、新城さんが私に向かってそう言いながら・・・

抱きしめた。

「なんで帰る?」

「帰りたいから・・・」

私がそう言うと新城さんは私を強く抱きしめて離した。

「そうか、じゃ送る」

「大丈夫。帰れるから」

「美沙・・・たまには甘えろよ」

もう一度、私を抱きしめた。

なんでこの人、こんなことを言うのか・・・

私が甘えたら困るでしょう?

カラダの関係のオンナにそんな優しくして甘えさせるものなの?

新城さんがわからない。

私はその日、家まで送ってもらった。






< 37 / 214 >

この作品をシェア

pagetop