こんな私、私じゃない。でも私・・・
新城さんから連絡が来たのは11時を過ぎていた。家にいた私は最寄り駅まで向かい、電車に乗った新城さんと同じくらいのタイミングで駅で会える。

改札を出たところで待っていると新城さんが改札へと歩いてくるのがわかった。

えっ!?

隣に女性がいた。

私はなぜか柱に隠れてしまった。

誰?

改札を出たところで女性とは別れて新城さんはキョロキョロしていた。

きっと私を探してる。

私は・・・

誰?

私は気になったものの、今慌ててきたように装い、新城さんの方へ向かった。

「ああ、よかった。来ないのかと思った」

と、新城さんは私の腰に手をまわした。

「お疲れ様です。ご飯は食べたんですか?」

「会社で食べた。行こう」

残業する時はコンビニで買って食べたりしているらしい。

二人は歩き出した。

さっきの人は誰?

誰?

「毎日お疲れ様です。プロジェクトの方は進んでいるんですか?」

特に知りたいわけじゃない。でも何か話してないとさっきの女性が気になってしょうがない。

「珍しいね、そんな話し聞いてくるの」

「そうですね。ごめんなさい。新城さん・・・」

さっきの女性は誰ですか?

声に出すことは出来なかった。

「別に謝らなくてもいいよ。そんなに会いたかった?」

「会いたかった」

こんな素直な自分が今まで知らない。

聞きたいことはある。でも今はいい。

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