こんな私、私じゃない。でも私・・・
私は歩いて帰って冷静になっていた。

あの人は誰だったのだろう?

でも何故か一気に冷めてしまった。

新城さんに対する想いはあったのだろうか?

「カラダの関係」で始まった関係。

望んだ関係ではないけれど、そうなってしまったのは事実。

恋人にはなれない人。

やっぱりムリだったんだ。「カラダの関係」なんて私にはムリだったんだ。

私は家でソファーに座り、テレビをつけた。

私のゆっくり手を上げて伸びをした。

あー明日からどうしようかな・・・そんなことを考えてる自分がいた。

目では見ていても見ていないテレビ。

何も頭に入らない。

ふと、考えないわけではない。

ホントは「誰?」「あの人誰?」「急用ってなに?」って思っているのに考えたくなかった。

そうやって、一気に冷めてしまった。と、思う方がラクだった。

新城さんを好きな自分を認めたくなかった。

でもぎゅっと締め付けれる思いが込み上げてきた。

私は・・・「カラダの関係」ではなく新城さんと恋人になりたかった。

友達に「彼氏いるよ」って笑顔で言えるそんな間柄になりたかった。

でもなれなかった。

なれないと思い知ってしまったんだ。

私が「会いたい」と、言わなければ会わない関係。

それでいいと私は結論を出した。

会社関係の人だったのかもしれない。他の営業所の人かもしれない。でも話しがしたいとかそんなことはもうどうでもよくて、私はもう終わらせることを選んだ。



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