こんな私、私じゃない。でも私・・・
新城さんはそう言うと、私の唇から首筋へと新城さんの唇が這っていく。

「・・・新城さん・・・」

「俺の、おれ・の・・」

新城さんのかすれた声が聞こえた。

私は新城さんの首に手をまわした。

「新城さん」

大好きです。

言葉にできない。

「美沙、俺のものになれよ」

俺のものになれよ。

新城さんは私のものにはなってくれないのに・・・

「美沙」

暫くして唇を私から離すと玄関から上がるように促す。私はされるがまま・・・

新城さんは部屋のドアを開けて、乱暴に私をベッドに押し倒した。

「きゃっ」

思わずそんな声を上げてしまった。

「美沙」

新城さんは乱暴に服を脱がせながらキスをし唇を離さない。

「ごめん。優しくできない」

そう言うと、首筋を這っていく。明らかにいつもの新城さんじゃなかった。

「・・・っあっ・・やっ・・・」

新城さんの手がキャミの上からブラを外し胸へと伸びた。手と指そして唇と舌で弱いところを攻めていく。

「・・・あっん・・・やぁっ・・・」

「美沙」

「ごめん。優しくできない」と、新城さんは何度も言った。でもその言葉が既に“優しい”のにと、思いながら私は新城さんに応じていた。


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