愛して。Ⅲ
大河と隼がそれを着せて、とりあえず男の子が目を覚ますまで待つことにした。
あたしはその間に、目を覚ました時に飲める温かいスープを作ろうと、キッチンに立つ。
隼も隣で手伝ってくれる。
「いくつくらいかな、アイツ。どう見ても小学生だよな」
「うん……2、3年生くらいかな」
「なんでそんなガキが……」
「…………」
二人で黙り込む。
シンクで洗って皮をむいてくれたじゃがいもを隼から受け取り、食べやすい大きさに切っていく。
隼もあたしも、虐待されて育った。
ろくにご飯も与えられず、冬は寒さと恐怖に震えながら数えきれないくらい夜を明かした。
真冬の夜、しかもお正月にあんな薄着で路地裏に一人でいた男の子。
どうしても昔の自分と重ねてしまう。
「早く目、覚ましてほしいね」
「だな」
野菜たっぷりの卵スープが完成してからしばらく経った頃、男の子は目を覚ました。