ひまわりの約束ー君だけを、ずっと。[完]




ひとり図書室をあとにしたあたしは、下駄箱の前で靴に履き替えた。



「ふぅ」



あたしは昇降口の階段に座り込む。



図書室がダメなら、ここで陸斗くんのことを、おとなしく待っていようと思った。



それで、一緒に帰りたい。



陸斗くんと、もっとたくさん話がしたいから。



もっと距離を縮めたいから。



なにもしないで待ってるだけじゃ、奇跡は起こらないし。



後悔も絶対にしたくない。



あたしが頑張らなきゃ、始まらないよねっ!



「よしっ!がんばるぞっ。彩葉っ」



両手の拳を握りしめ、自分に気合いを入れる。



それからしばらく、昇降口の階段に座ったまま陸斗くんを待ち続けた。



グラウンドで部活している人たちをボーッと見つめている。



「彩葉―――っ」



そのとき、サッカー部の夏樹があたしのほうに走ってやってきた。
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