マシュマロな彼
「さーくらっ」
「ん……っ、何よゆき…」
目を開けると、そこはふわふわなマシュマロで出来た夢の国。
歩くたびにふわふわと跳ねる。
横に生えている木には、アポロチョコだとかマーブルチョコだとか……。
とにかく甘いものがいっぱいあって……。
その中に、マシュマロの着ぐるみをかぶった雪の姿…。
か……、かわいいんですけど。
気持ち悪くなっちゃいそうな甘い香りの中でも、雪は一際目立っている。
ふと目の端に、茶色い看板が映った。
「……雪のふわふわ王国?」