マシュマロな彼




「はぁ…、凄かったぁ」

「うん」


ライブが幕を下ろして程なく…会場内にいた人々は殆どいなくなってしまった。


まだ余韻に浸る私達に、「そろそろ…」と係りの人が申し訳なさそうに声をかける。


「そろそろ、出よっか…」


さっきまでの事がまるで夢の中の出来事だったかのように静けさを放つステージを一目し、先を行く姫香の背中を追いかけようとした。









「ちょっとアンタ!!」



どこかで聞いたような澄んだ声が、会場内に木霊する。

何かと思って振り返れば、それはさっきまでステージ上で私達を魅了していた…



「えっ……、soul!!」


soulの声にも負けないような姫香の大きな声が、私の耳を劈いた。


そう、ステージに立っているのは紛れもないsoul自身で。

何故か、こっちを見ている……気がする。

気のせいだよね…、そう思うのにやっぱりこっちを見ていて……。



「え…、あ、私っ??」


届いたのかも分からない遠慮がちな声に、大きく頷いたのがわかった。







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