好きのカタチ

3

 次の日、言っていた通りに河内くんは学校にきた。


「おー、さくらちゃん!昨日サンキュー」


右手を軽く挙げながら満面の笑顔で手を降る。
可愛いな。

 
「ついでで、悪いんだけどさ?ノート貸してくんね?」


「別にいいよ。暫くかそうか?」



「大丈夫だと思う………心配だけど。」



軽く頬をかきながら河内くんは笑っていた。いつもの河内くんだ。



今日も放課後会えるのかな……






その日の放課後になった。
図書室に行くとカウンターではなく机に座っていた。

「やほー。さくらちゃん。ノートありがとう」


「今日は何でカウンターじゃないの?」


「先輩が久し振りに変わってくれた。」


変わってくれた?どういうことだ?





私にノートを渡すと河内くんは


「何か、奢るから今日は帰らない?」


「え?悪いよ、奢ってくれるなんて……」



「いんだよ、プリントのついでに、レトルトのお粥ももってきてくれたろ?
貰いっぱなしは悪いからなぁ……」



「いや…………でもさ?」


「俺の気がすまないんだよっ」


「分かった……。お言葉に甘えます…」


気圧された。





というわけで、私と河内くんは近くの大通りへ寄り道した。


「なに食べたい?」


「なんでもいいよ?」


「それじゃ、困るんだよなぁ……?」


だからと言ってお昼食べたばかりだからお腹が減っているわけでもないし。


「甘いものがいいな。」



とりあえず、河内くんに適当な事をいっておく。

納得してくれるだろ。



「甘いもの……か、そういや近くにワッフル屋があった気がするな……」



というわけで私達はワッフル屋へ行った。

適当に食事を済ませると大通りから戻ってきていつものさびれた道に戻ってきた。




「奢ってもらってありがとうね。河内くん。」




「俺が貰っちゃったんじゃん?別にいいよ。」




しばらく、気まずい沈黙が流れる。

「ねぇ、さくらちゃん、佐藤とどういう関係なの?」





え?


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