青い春の真ん中で
「光星と同じベッドなんて嫌だよ」

この年で兄とダブルベッドは、抵抗あるよね。


「お兄ちゃんって呼ばないんだ」


笑いながら聞くと、


「光星って物心ついた時から呼んでんだもん」


寝転がった時の寝癖がついててかわいい。



外に出て近くにあるベンチに腰掛ける。


こんな時間に晴翔といられるなんて、すごく特別感。


「よく考えると、この8人でここにいるの不思議だよな」


晴翔がつぶやく。

眠いのかいつもより低い声。


「うん。ちょっと前まで、話もしなかったのに」


芽衣との出会いから始まった。

そこからどんどん広がっていったつながり。


時にぶつかり合い、助けたり助けられたり。

決してスムーズではなかったけれど、そうすることで新しい関係が生まれた。
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