赤いりんごの青い果実


「まーそれならそれでいいわ
っていうか先生来ないし…
さらっと見回りに来るかとも思ったのに
暇すぎるんですけど」


電話すればすぐなんだけど…


『で、電話…とか』


「職員室に電話はダメよ!
絶対怒られちゃうじゃない!」

そうですか…


「ん…?ねぇ、足音聞こえない?」


足音…?


『…あ、た、確かに』


しかも、だんだん
近づいてくるかも…


「ラッキー!誰か開けてくれるかも!」



仁摩さんの言葉通り、
足音の主は扉近くで立ち止まり

何かをした後、


ゆっくりと横に扉を開けていった

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