赤いりんごの青い果実
「風邪引いた男の家に言って、お粥作って看病?一緒に男の部屋で勉強?毎週デート?もうカップルとしか思えないんだけど」
はぁぁぁ、と大げさに溜息をつき、チラリとこちらを見やる
『で、でデートなんて、ちが、ちがくて。とと友達として…』
しどろもどろになる。あああ、こんな勘違いされたくないよ
「…友達関係初心者のあんたに言ってあげる。いい?男女の友情なんてもの、ないのよ」
グサリ、胸に刺さる一言
『え…』
やっと出来た初めての友達。けれどそれは偽りの友情だと、新しくできた友達は言うのだろうか
「って…ちょ!ごめんごめんそういう意味じゃなくて…違うから泣きそうになんないでよもう!」
『ち…違う、とは』
「うわべの友達関係なら男女に友情はあるだろうけど、男女間での親友とかはありえないわね。そんな空論信じてるのは女だけ!どれだけ繕ってても、結構男なんて欲深いんだからね」
つらつらと話す目の前の彼女。
一体、彼女はどういう人生を送ってきたんだろうか…恋愛に対して、なんというか、達観しすぎじゃない?よく分からないけど、なんだかそう感じる