赤いりんごの青い果実
「おら!机出してやったぞ!」
「あ、勝手にコップ使ってるから」
「龍雅が貯めてるお菓子も出した」
『あ、あの…なんかごめ、ごめん』
朽木君が机を出している間、
わいわいと勝手に家の中のものを使う2人
私には…どうすることも、できなかったよ…
「いやまじお前ら…いいけどさ…」
朽木君もどこか諦めた様子で、
机の上に広がったお菓子を1つ、含んだ
「津ケ谷も中々残念な成績なのね
見た目は頭よさそうなのに」
少しバカにした口調で、仁摩さんが言う
「仁摩よりは大分ましだけどな」
「あん?なによその言い方は」
「涼宮とりあえず理科から…」
『は、はい』
賑やかな中、勉強会が始まる