振り返って、キス





左で歩く、一条くん




まぁ、助けてくれた人なんだけど…





こんな人に、抱き締められてたの?!





それ考えると、ヤバいんですけど。。






Γあ、あのあと、大丈夫だった?」





チラ、とこちらをみた一条くんと目が合い、咄嗟にそらす






Γうん…ぉ、お陰さまで」





Γそれはよかったです。



助けた甲斐があった」






ニコニコと嬉しそうに笑う一条くんは、相変わらず夕日に照らされ…






もう、いうのは止めておこう。






Γ星野さ、」





Γうん?」






Γ彼氏とかいんの?」




Γえっ?!」




思わず聞き返した私に、




Γいやっ、その、この間勢いで抱き締めちゃったから…





大丈夫かな?とか?思って?」





何故だか少し動揺したように話す一条くん





少し、不自然(笑)





Γいないよ!いない!いない!」





私は慌てて全否定





好きな人すらいないし。





Γそれなら良かった」





それがどうゆう意味かも考えず、






私達は同じ駅をおりた





Γじゃ、また明日」





Γう、うん…」






彼の後ろ姿。







…まっ、て。






…え?





一条くんが…近付いてくる?






Γえっ、いち…っ」






そのまま何をいう訳もなく、ぎゅっと抱き締められ






またあの腕の中






Γそんな寂しそうな顔すんなって」







また明日も会えるから。





そういって、一条くんは帰って行った







この胸のドキドキには、気づかないフリをし続けた














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