カタブツ上司に迫られまして。
「もう。何なんですか。そんな情けない……」
「次の日には真面目な顔で出社してきて真面目に仕事してるし、面白いやつだなぁと、ずっと思っていたぞ」
笑い続ける課長をちらっと見て、両手で顔を隠した。
「面白がられても……」
それって、絶対にダメな姿だよね。
酔っぱらって、絡んで、寝ちゃうのもダメな女の代表格じゃないの。
「いやぁ。だからな。男が女に求める可愛さって、何も見た目とか性格じゃねーよ」
からからと言うから固まった。
「……何か、私は言いましたか」
「言ってたじゃねえか。夏川と自分比べて可愛くないとか」
うわー……。どうしよう。そんな事を聞かれていたのか。
だってさ。だって……。
「お前は自分の行動も解ってねぇんだろうな」
顔を上げると、頬杖をついてニヤニヤしている課長と視線があった。
「何がですか?」
「いや? まぁ、いいけど。そろそろ寝るか」
立ち上がる課長を見上げて、ぼんやりした。
「下げるぞ?」
「あ。はい……」
課長は私の分のグラスも持ってキッチンに向かう。
それを見送ってからテーブルに頭をのせて目を瞑った。
なんだか、色んな事がありすぎて、頭のなかで整理整頓が出来ないな。
ここ数週間で、いったいいくつビックリすることがあっただろう。
キッチンではしばらく水道水が流れる音がして、それが終わると棚にグラスを片付ける音が聞こえる。
それから、課長の足音が通り過ぎ、カラカラとサッシが閉まる音。
人の生活する音ってどこか安心する。
「おいこら。ここで寝んじゃねぇよ」
「だって、居心地いいんですもん」
課長の足音が近づいてきて、目を開けるとしゃがみこんだ姿が見えた。
「次の日には真面目な顔で出社してきて真面目に仕事してるし、面白いやつだなぁと、ずっと思っていたぞ」
笑い続ける課長をちらっと見て、両手で顔を隠した。
「面白がられても……」
それって、絶対にダメな姿だよね。
酔っぱらって、絡んで、寝ちゃうのもダメな女の代表格じゃないの。
「いやぁ。だからな。男が女に求める可愛さって、何も見た目とか性格じゃねーよ」
からからと言うから固まった。
「……何か、私は言いましたか」
「言ってたじゃねえか。夏川と自分比べて可愛くないとか」
うわー……。どうしよう。そんな事を聞かれていたのか。
だってさ。だって……。
「お前は自分の行動も解ってねぇんだろうな」
顔を上げると、頬杖をついてニヤニヤしている課長と視線があった。
「何がですか?」
「いや? まぁ、いいけど。そろそろ寝るか」
立ち上がる課長を見上げて、ぼんやりした。
「下げるぞ?」
「あ。はい……」
課長は私の分のグラスも持ってキッチンに向かう。
それを見送ってからテーブルに頭をのせて目を瞑った。
なんだか、色んな事がありすぎて、頭のなかで整理整頓が出来ないな。
ここ数週間で、いったいいくつビックリすることがあっただろう。
キッチンではしばらく水道水が流れる音がして、それが終わると棚にグラスを片付ける音が聞こえる。
それから、課長の足音が通り過ぎ、カラカラとサッシが閉まる音。
人の生活する音ってどこか安心する。
「おいこら。ここで寝んじゃねぇよ」
「だって、居心地いいんですもん」
課長の足音が近づいてきて、目を開けるとしゃがみこんだ姿が見えた。