深愛なる君へ、この愛を捧げます。
首に下げていたカメラを持ち、高い高いをしている理人と嬉しそうに笑っている日海を撮る。
周りの向日葵も撮って、また二人の方を見ると、日海は理人に肩車をしてもらっていた。
微笑ましい光景にカメラを向けると、それに気付いた日海は私に手を振って笑顔を見せた。
その瞬間に、シャッターを切る。
「あ!パパ、下ろして!」
私を見て何かを思い出したのか、日海は理人の肩から下りて私の方に駆け寄ってきた。
そして日海は私のお腹に抱きついた。
「日海?どうしたの?」
日海の頭を優しく撫でると、日海は気持ちよさそうに目を細めた。
「日海ね?この子がうまれたら、日海が高い高いしてあげるの!
こんなにたのしいんだから、この子もきっとよろこぶよね!」
日海はニコッと笑いながら私の大きくなったお腹に耳を当てて、お腹を撫でている。
日海の言葉に驚いていると、理人が私の隣にやってきて肩を抱かれ引き寄せられた。
「日海はもうお姉ちゃんになる気満々だな。
この子が産まれてきたら頼むぞ、お姉ちゃん」
「うん!日海、お姉ちゃんになる!」
理人が日海の頭を優しく撫でた。
理人を見ると、理人は照れ臭そうに笑ってさらに私を引き寄せた。
そして日海が見ていない隙に、私の唇に触れるだけの短いキスを落とした。
目を閉じてる暇なんてなくかなり恥ずかしくて、照れを隠すように理人の肩に頭を乗せた。