あのね、先生。-番外編-

そりゃそうだよね。

いくらなんでも中村さんと吉野先生を同じ部屋にするわけにもいかないし。

「じゃああたし1人ですね。何かごめんなさい、あたしだけ」

「いいっすよ。7人だと誰か1人になるし、ここの2組はもう決まってるみたいなもんなんで」

加地くんはそう言ってあたしたちとシロたちを指さす。


「部屋決まってるけど、どうせ夜は集まるんでしょ?そんなに気にしなくても大丈夫だよ」

梨花が吉野先生を安心させるようにそう言った。シロもそれに乗って。

「だよな。じゃあそれぞれ部屋戻って、ここで待ち合わせな」

吉野先生が来ることはあたしもギリギリまで知らなかったけど、部屋が4部屋だってことは知ってた。

時期的に4部屋しかとれなかったんだってシロ言ってたもんね。


「茉央ちゃん、行こ」

床に置いてた荷物を蓮くんはさりげなく持ってくれて、部屋番号を見ながら歩き出した。

そっか。蓮くんと2人部屋か。
< 108 / 237 >

この作品をシェア

pagetop