あのね、先生。-番外編-
「蓮くん、咲良のこと任せた。俺ら咲良のサンダルと着替え持ってくるわ」
あぁ、そっか。
もう海には入れないもんね。
「あ、白城くん俺のもお願い」
蓮くんはサラッとそう言って、あたしを抱えたまま歩き出した。
シロと梨花は頷いて着替えとサンダルをとりに元居た場所に戻っていく。
「何で?蓮くんも着替えるの?」
「うん、疲れちゃったしね」
「ほんとに?いいんだよ、あたし1人でも待ってられるんだから」
「ほんとに疲れただけ。それに、これ以上焼けるとまた生徒に騒がれちゃうからね、ちょうどいいよ」
きっと嘘だよね。
分かってるよ。
蓮くんはきっとあたし1人を待たせて遊びに行ったり出来ないって。
本人が言うくらいあたしに過保護で心配性だから、こんなに人がたくさんいる中にあたしを置いて行ったりしない。
「足、大丈夫?」
「うん、大丈夫」