俺様紳士の恋愛レッスン
「ご、ごめ……」

「大丈夫だよ、怒ってないから。こうなったのはエンちゃんに甘え続けてきた僕の責任だしね」



はは、と頭を掻くタカちゃんの姿に、より胸の痛みは増していく。



「それに、エンちゃんが離れていくかもって思ったからこの決断もできたんだ。だからむしろ感謝しなくちゃ」

「そんなこと……!」



全て自分のせいだと言わんばかりタカちゃんに、罪悪感が膨らんでいく。

こんなにも優しい人を、私は騙していたのかと。



「僕は今も、エンちゃんのことが好きだよ。だから考えておいてほしい」



再び向けられた真摯の目に、痛みは苦しみに変わり、耐え切れず俯いた。


混乱と動揺で、理性などとうに失くしていた私は、正しい判断など出来るはずもなく。

ただ、この場を凌ぐためだけに、小さく頷いた。




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